材料と工具類はすべてホームセンターと100円ショップでそろえられます。
材料;プラスチックの板
2.5mm~3.0mm径のハトメ(リベット)
ポリプロピレン製クリアファイル(事務用品)*ふたの部分になります
カッティングシート、シール付き壁紙、ダクトテープなど粘着力が強めの粘着テープ
マジックテープ *リベットでも可
カッティングシート(クリア)*フレーム保護用
必要な工具;はさみ(大型)、カッター、3mm径のビスとナット(仮止め用)、穴あけ用ドリル(3mm径と5mm)
バッグボディの素材となる材料を用意します。
ホームセンターで入手可能なアルミ板やプラスチック板などで良いと思います。
その中でもポリプロピレン樹脂をお勧めします。強靭かつ軽量。自動車の内装などに使用されているプラスチックです。写真は、100円ショップで入手したもの。
ポリプロピレンをダイソーで買うのなら、厚さの種類が選べます。*売り場面積などの事情により取り揃えのない店舗もあるようです。
0.75 mm、1.0mm、1.2mm、1.4mm。
薄いと軽く加工しやすいですが、強く折り曲げると割れます。
厚いと丈夫になりますが、切ったり折ったりするのがとても大変になります。
0.75mmでも強く折り曲げさえしなければ、かなり強いです。人の力では絶対に引きちぎれないですし、直射日光が照りつける場所に長期間放置しない限り劣化しません。
今回はシートチューブにつけっぱなしにするパンク修理キットを入れるバッグ(内容量600g)のため、やや丈夫目に作ります。1.0mmと1.2mmを使用しました。外観を1.0mm、骨格となるフレーム側を1.2mmで作ります。
長期の自転車旅行やブルべ向けに重いものを入れる場合は、ワンサイズ厚めで作ることをお勧めします。プラスチック素材であるため、重いものを入れるとどうしても伸び縮みします。フレームに干渉し、異音の原因となったり、キズが入ったりする場合があります。
内容物の総重量が1kgぐらいまでなら、1.2mmあれば十分です。
1.0mm厚の板を写真のようにカットします。
長方形の長いパーツは1.2mm厚です。シートチューブ、ダウンチューブに沿った部分になります。
詳細なサイズは記載しておりません。その理由はフレームのサイズやボトルホルダーの種類によりバッグの寸法が変化するためです。しっかり計測して図面を引いてください。工房主の場合は、以前使用していたものをバラしてそれをやや大きめに複写しました。
縦を長くするより幅を大きくした方が内容量は格段に大きくなります。
バッグの横の厚さは、最大で70mmぐらいまでに留めましょう。チェーンリングやフロントディレイラーに干渉しないようにしてください。ロードフレーム用ならば、ダウンチューブの太さにそろえた方がエアロ効果が高く、見栄えも良いです。
写真は55mm幅。コンチネンタル製28mm~32mmタイヤチューブがラクに入るサイズに設定しました。
切った後は、折り曲げて箱型にします。
コツは小さめに折ること。プラスチックの板を紙のように直角に折り曲げることはできません。角の部分はどうしてもカーブになり、図面よりも大きいサイズになってしまいます。初めてでジャストサイズを作るのは困難なため、一つ目は練習用と割り切った方が良いかもしれません。
何度か折り曲げて板にクセをつけていくのですが、あまり強く折り曲げすぎないこと。1.0nn厚でも割れる時は割れます。
写真のように六ケ所に穴をあけ、ビスとナットで仮止めして、箱型にします。この段階でフレームに合うか入念に調整してください。必ずダウンチューブとのクリアランスを5mm以上取ること。ボトルホルダーも種類によってはボトルの底がはみ出てくるため、ボトルを入れた状態で調整してください。
フレームのキズが気になる方は、バッグの接触部分にビニールテープやカッティングシート(透明)を張ってください。カッティングシートはホームセンター等で(数十円で)切り売りしています。
仮止めしたビスを一つずつ外し、ハトメ(リベット)を打っていきます。一般的なハトメ用キットは使用できないため、プライヤーで挟むなど、工夫してください。工房主は大きめのボルトで内側から叩きました。
ふたの部分を作ります。事務用クリアファイルをはさみで切って張るだけ。
写真ではフタはハトメで止めていますが、粘着テープの方が簡単かつ防水性も高いです。1~2年くらいで張り替えましょう。
ボトルホルダーの穴(5mm)をあけます。
二つの穴をフレームに合わせてきっちりあけるのは非常に困難です。下の穴を先に開けて仮止めし、上の穴をあける場所を確定させます。上の穴は大きめにあけましょう。
ダウンチューブとのクリアランスを忘れずに!
外見が気になる方は、塗装をするか、壁紙シール等を張ってください。
*ポリプロピレン樹脂に油性塗料やラッカー塗料は使えません。ミッチャクロンやバンパープライマーといった特殊な下処理が必要です。
シールを張ることで耐久性と防水性は高まりますが、一番下の隙間は開けたままにしておいてください。構造上、完全防水にはできません。水抜き用の穴が必要になります。
最後に、タイヤチューブと工具は必ずビニール袋などに小分けして入れてください。走行時の振動でタイヤチューブと工具がこすれ、ゴムが劣化する恐れがあります。
スペアのリチウムイオン電池やそれを含むライト等を収納する場合は、チャック付きビニールを使用してください。水に濡れると爆発する危険があります。
他のフレームバッグの作り方も、基本的に同じです。詳細はいづれ更新する予定です。
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