塗装を依頼する人にとって塗装時間は気になるところでしょう。
スペアバイク、スペアパーツがなければその塗装時間の間、自転車に乗れないのですから。
ただ、一概に「三日後までには必ず……」と、お約束できないのも実情なのです。
塗装には乾燥時間が必要です。四重、五重と重ね塗りすることが多いデザイン塗装では、一般のソリッドカラー(単一色)の塗装に比べて、(重ね塗りにおける)乾燥時間が二倍、三倍必要になります。ステムやクランクまでのサイズならば、乾燥機を使用した強制乾燥が可能です。
時期的要因もあります。冬は乾燥時間が長くなります。厳寒期などは塗料の凍結なども考慮されるため、塗装そのものができないこともあります。
暑い夏場ならば何時でも良いというわけでもありません。湿度の高い日は空気中の水分が塗料に混じってしまうため、塗装に悪影響が出ます。
そういった諸事情を含めずに塗装時間を設定するならば、
クランク以下のサイズならば四日~五日。フレームやフロントフォークなどの大型パーツは十日ほどの塗装時間を必要とします。
さらに、完全乾燥に至るまでの時間が必要になります。
表面が乾燥していても、内部は乾燥していなかったり、塗料の化学変化が進行中であったりします。そんな時に強い摩擦や圧力を加えると、簡単に塗料が剥げたり割れたりします。
ステム、ステムキャップ、ボトルホルダーといった直接触る機会が少なく、強い圧力の加わることがないパーツですと、塗装完了日から一週間ほどで使用可能になります。(*ボトル穴が外見から見えないことが前提になります)
クランク、キャリパーブレーキといったこすれたり、ネジで締め付けるような箇所のあるパーツは二週間ほど。
フレームやフロントフォークは三週間ほど乾燥時間が必要となります。
スペアパーツをご用意できる場合があります。ご気軽に声をおかけください。